レース感想
兄弟アタック!! 2023年のツールは、スペインのバスク地方ビルバオで開幕! 用意されたのは、バスク地方らしい厳しいアップダウンが登場して獲得標高が3,300mにもなる、第1ステージとしては異例の難易度のレイアウト。 特に、残り11.6kmで登場するピケ峠は…
美しきローマ周回コース 2023年のジロ・デ・イタリア、その最終ステージはここ数年続いていた個人タイムトライアルではなく、実に5年ぶりとなるローマでのスプリント。 前日に劇的すぎる展開で総合争いを決着させた選手たちは、和やかで、そして晴れやかな雰…
ログリッチと言う男 ユンボ・ヴィスマに所属するスロベニア人、プリモシュ・ログリッチは現役屈指の総合系選手である。 元スキージャンプ選手と言う異色の経歴ながら、抜群のタイムトライアル能力、そしてプロ契約後に鍛え上げた登坂力と、素晴らしい才能を…
激戦のチーマ・コッピ!! ドロミテ3連戦の2日目は、2級・1級・1級・2級とカテゴリー山岳を越え、最後は今大会の最高到達点である超級山岳トレ・チーメ・ラヴァレードにフィニッシュし、獲得標高が5,400mになる今大会のクイーンステージ。 残り40kmを切った…
ドロミテ3連戦、開幕 ドロミテ山塊3連戦の初日となる第18ステージは、1級・4級・1級・2級・2級と5つのカテゴリー山岳が登場するレイアウト。 フィニッシュまで残り25.8kmに登場する1級山岳チビアーナ峠は、登坂距離9.6km・平均勾配7.8%という全体プロフィー…
三つ巴のスプリント!! 第17ステージは平坦基調…ならぬ下り基調、獲得標高300mというレイアウト。 今大会は各チームの消耗が激しくて、逃げを捕まえきれないステージが目立っているけれども、流石にこれは…集団スプリント間違い無しか。 スタート直後にトマ…
待ちに待った総合争い…! 3週目の幕開けは、1級・3級・2級・2級と絶え間なくアップダウンを繰り返してから、1級山岳モンテ・ボンドーネの頂上にフィニッシュする、難関山岳ステージ。 フィニッシュ地点のモンテ・ボンドーネは、登坂距離21.4km・平均勾配6.7…
激戦の「ミニ・ロンバルディア」! 1級・2級・2級・2級と4つのカテゴリー山岳が登場する、中級山岳ステージ。 最後の2級山岳ロンコラ・アルタ(登坂距離10km・平均勾配6.7%)からフィニッシュ地点のベルガモまでは、モニュメントの一つである「イル・ロンバ…
ワンデーレースのようなステージ勝利争い 第14ステージは、序盤に1級山岳が登場するけれども、それ以外は平坦基調なレイアウト。 可能性が高いのは集団スプリントだと思っていたけれども…? レースがスタートすると、逃げ切りの可能性を見出す選手たちが激し…
たったひとつの冴えたやりかた 第13ステージは、標高2,469mの今大会最高峰グラン・サン・ベルナール峠が登場し、獲得標高が5,100mにもなる超難関ステージ…の予定だった。 しかし、悪天候のためにグラン・サン・ベルナール峠は丸々カットされ、クロワ・ド・ク…
さあ、みんなで逃げようぜ! 第12ステージは、終盤に「ピュアスプリンターお断り」といった感じの厳しさの2級山岳が登場する、逃げ向きステージ。 件の2級山岳コッレ・ブライダのプロフィールは、登坂距離10.7km・平均勾配5.9%と「そこそこ」と見せかけて、…
4年振りのジロ勝利! 第11ステージは、3つ登場するカテゴリー山岳の難易度が3級・3級・4級と低く、集団スプリントが予想されるレイアウト。 スーダル・クイックステップが前日のレムコ・エヴェネプールに続いて、マティア・カッタネオ、ヨセフ・チェルニー、…
波乱の雨… 2週目の幕開けとなる第10ステージは、コース中盤に2級山岳と4級山岳がありつつも、全体的な厳しさはそこまでではないように見えるので集団スプリントが予想されるレイアウト。 総合首位に立ちながら新型コロナウィルス陽性となってしまったレムコ…
稀に見る僅差の激戦!!しかし… 1週目の締めくくりは、35kmド平坦の個人タイムトライアル。 この距離だと、総合勢に大きな差が付く可能性も高い、今大会最初の山場かもしれない。 雨が路面を濡らす難しいコンディションもあって、序盤に「ターゲットタイム」…
大器の証明 コース終盤に4級・2級・4級と3つの山岳が登場する、逃げ向きのステージ。 また、2度登場する4級山岳は登坂距離2.8kmと短いながら、平均勾配7.9%・最大勾配19%と、なかなかの破壊力。 特に2回目は、フィニッシュまで残り10kmを切っているから、…
雪のグランサッソ 今大会最初の山頂フィニッシュとなる第7ステージ、そのフィニッシュ地点となるのは標高2,135mの1級山岳、グランサッソ・ディタリア。 その登坂距離26.4km・平均勾配3.4%と言うプロフィールはパッと見だと凄さがよく分からないけれども、ラ…
手に汗握る、ギリギリの追いかけっこ 中盤に2級山岳と3級山岳が登場する、ナポリ発着のステージ。 終盤の平坦区間が長いから集団スプリントの可能性をまず考えつつも、山岳の設定が絶妙に逃げ切りもあり得そうな…。 前日までと打って変わって好天に恵まれた…
雨と落車 コース中盤までは多少起伏がありつつ、コース後半はかなりフラットに近くて集団スプリントが予想されるレイアウト。 連日の雨模様の下、逃げを仕掛けたのは山岳賞ジャージを着るティボー・ピノ(グルパマFDJ)を含む4人。 ピノは山岳ポイントを稼ぐ…
2人の勝者 第4ステージは、序盤・中盤・最終盤に1回ずつ2級山岳が登場する、今大会で初めての明確な「逃げ向き」ステージ。 レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)が総合リーダージャージを一旦手放したい意図を公言した事もあり、逃げ切り…
「登れるスプリンター」頂上決戦! 第3ステージは、終盤に3級山岳と4級山岳が連続で登場する、丘陵カテゴリーのレイアウト。 総合争いが起こるような厳しさは無く、そしてピュアスプリンターが生き残れるかと言うと…? そうなると、「登れるスプリンター」向…
イタリア期待の新星! 今大会最初のラインステージは、4級山岳が2つ登場するのみの平坦基調なレイアウト。 当然予想されるのは集団スプリント。 ステージ勝利、そしてマリア・チクラミーノを獲得するのはどのスプリンターになるか。 この日の逃げは、ポール…
開幕からえぐいって…! グランツールの初戦、ジロ・デ・イタリアが開幕! その初日は、終盤に若干の登りが登場する19.6kmの個人タイムトライアル。 早くも総合争いの火蓋が切られる…!! もうね、流れとかぶった切って、結論から書こう。 レムコ・エヴェネプ…
いつだって独走勝利 アルデンヌクラシック最終戦、「ラ・ドワイエンヌ(最古参)」とも称されるリエージュ~バストーニュ~リエージュ。 春のクラシックシーズンを締めくくる重要な一戦、注目を集めていたのは新旧王者の直接対決。 2021年の王者、アルデンヌ…
激坂でも敵無し 最大勾配27%の名物激坂「ユイの壁」を駆け上がる、アルデンヌクラシックの2戦目ラ・フレーシュ・ワロンヌ。 今回注目を集めていたのは、4日前にアムステルゴールドレースを制覇していたタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)。 その登坂…
はっきり言って強すぎる アルデンヌクラシックの初戦、絶え間ないアップダウンと「1000のコーナー」が特徴のアムステルゴールドレース。 今回、圧倒的に突き抜けた優勝候補と評価されていたのは、現役最強のオールラウンダーであるタデイ・ポガチャル(UAEチ…
パリ~ルーベを勝つために求められる要素 荒れたパヴェ(石畳)が選手たちに襲い掛かる、「北の地獄」ことパリ~ルーベ。 「クラシックの女王」とも称されるこのモニュメント(5大ワンデーレース)の一角、注目が集まっていたのは長年のライバル2人の対決。 …
掛け値なしに、伝説の走り モニュメントの一角、「クラシックの王」ことロンド・ファン・フラーンデレン。 激坂と石畳の組み合わせが熱いドラマを生む伝統の一戦、開催前から「ビッグ3」と称されて注目を集めていたのは以下の3人。 2020年と2022年の覇者、規…
怪物の一撃! ヨーロッパのレースシーンに春を告げる「ラ・プリマヴェーラ」ことミラノ~サンレモ。 シーズン一つ目のモニュメントという事で、当然各チームから精鋭が集結! またしても必殺のダウンヒルが炸裂するか、昨年の覇者マテイ・モホリッチ(バーレ…
見事な復活! イタリア半島を横断する、「2つの海を繋ぐレース」ティレーノ~アドレアティコ。 並行開催のパリ~ニースに劣らず、やはりこちらもかなり豪華なメンバーが集結! 総合勢は、プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)、エンリク・マス(モビ…
絶対王者の力 まだ冬の寒さを感じさせるパリをスタートし、フランス南部ニースを目指す「太陽に向かうレース」ことパリ~ニース。 毎年かなり豪華なメンバーが集まるレースだけれども、今年の目玉は何と言ってもヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)と…