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【レース感想】ジロ・デ・イタリア2021 第7ステージ

混戦必至のテクニカルなスプリント

第7ステージは、序盤に多少の起伏があるけれども中盤以降はほぼフラットな、スプリンター向けステージ。

ただし、フィニッシュ直前は直角コーナーが連続する上に道幅が狭く、更には残り1.5km地点に12%の勾配が出現するという、なかなかテクニカルなレイアウト。

綺麗なトレインを組んでのスプリントにはまずならない、混戦や乱戦といった感じの展開になるというのが大方の予想となっている。

 

この日の逃げはプロチームのみの3人。

メイン集団は前日の厳しいステージの疲れを癒すためか、終始まったりとした空気が漂う平穏な様子でレースは進行していく。

残り88km地点の中間スプリントポイントでは、ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)がメイン集団の先頭で通過。

マリア・チクラミーノ獲得に向けてしっかりと「意思表明」をしてくれているのは、観戦する側としては楽しみが増えるので嬉しい限りだ。

その後は特に大きな動きもなく、レースは落ち着いた展開が続いていく。

 

残り17km辺りで逃げ集団が吸収されると、レースはいよいよスプリントモードに突入。

残り4.5kmを切って市街地に入ると、ラウンドアバウトが頻出して隊列が乱れる場面もあったけれども、幸いにも落車などの大きなトラブルは発生しないまま、集団はペースを上げていく。

集団の前方ではロット・スーダルのトレインがエースのカレブ・ユアンをしっかりと引き上げて、かなり良い形を作っている。

残り1.4km、エオロ・コメタの選手(ガヴァッツィ?それともアルバネーゼ?)がアタックを試みるも、これはダニエル・オス(ボーラ)がしっかりとマーク。

残り1kmでこの動きが吸収されると、残り500m辺りからフェルナンド・ガビリア(UAEチームエミレーツ)が意表を突いたロングスプリントを仕掛ける!

ガビリアを真っ先に追いかけるのは、2日前のスプリントを制したユアン

ユアンは追いついた勢いそのままにガビリアをあっという間に追い抜かし、そのまま後続を引き離したままフィニッシュ!!

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ユアンが圧倒的な力の差を見せつけ、余裕の勝利!!

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少しトリッキーなレイアウトだったとは言え、スプリントでフィニッシュフォトに他の選手が写らない程の大差を付けけるとは…!

圧倒的な爆発力だけでなく、激坂や登り勾配のフィニッシュも難なくこなし、更にはチームメイトも見事な働きぶりを見せる。

今大会の最強スプリントチームは、間違いなくロット・スーダルだ!