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【レース感想】ツール・ド・フランス2024 第9ステージ

ワールドチーム所属経験なしの30歳

1週目の締めくくりとなる第9ステージは、4つの4級山岳と14もの未舗装路区間が登場する、まるで「ストラーデ・ビアンケ」の難易度を少し落としたようなレイアウト。

逃げ切りや中盤以降の抜け出しだけでなく、僅かながら集団スプリントの可能性や、未舗装路区間での展開次第では総合勢によるガチな争いにもなり得る、なんとも予想の難しいステージだ…。

 

スタート直後から逃げ切り勝利を目指す選手によるアタック合戦が活性化して、序盤はかなりハイスピードなレースが繰り広げられる。

ヤスペル・ストゥイヴェン(リドル・トレック)、ジャンニ・フェルミールス(アルペシン・ドゥクーニンク)、ニールソン・パウレス(EFエデュケーション・イージーポスト)、デレク・ジーイスラエル・プレミアテック)、マクシム・ファンヒルス(ロット・デスティニー)、などの実力者が含まれた逃げに、更にトム・ピドコック(イネオス・グレナディアーズ)とベン・ヒーリー(EF)も加わり、先頭集団はかなり豪華なメンバーに。

一方のメイン集団はグラベル区間で何度か分裂…総合4位のプリモシュ・ログリッチレッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が少し遅れたり、総合トップ3のタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)、レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)、ヨナス・ヴィンゲゴー(チーム・ヴィスマ・リースアバイク)が揃って抜け出すようなシーンもありつつ、結局総合争いのメンバーは一塊のままでレースは進行。

終盤にはマチュー・ファンデルプール(アルペシン)やビニアム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ)などが先頭集団への合流を目指してアタックを仕掛けたけれども、これも実らず。

ステージ勝利争いは、先頭集団のメンバーで繰り広げられることになった。

 

残り11.4km、舗装路で上手くタイミングを窺い、スルスルっと抜け出すことに成功したのはストゥイヴェン。

10秒ほどのタイム差を作り出して、当然そのまま逃げ切りを狙う。

追走集団は、「抜け駆け」の動きなどもなく、その代わりに牽制によるペースダウンもなく、慌てずにタイム差をキープしたままレースを進める。

残り2kmでタイム差は8秒、逃げ切る可能性も十分にあるけれども、アタック一発で十分に追いつける、このままならやや追走集団有利な関係か。

残り2kmのアーチを潜ると、追走集団から加速を見せたのはヒーリー、その動きにジーも追従して、ストゥイヴェンとの距離が一気に縮まる。

残り1.5km、ストゥイヴェンのリードは僅か3秒、これは厳しそうだ…。

残り900m、ヒーリー、ジー、ピドコック、アントニー・テュルジス(トタルエネルジー)、アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ・カザクスタンチーム)、アレックス・アランブル(モビスター・チーム)の6人が、ストゥイヴェンを捕まえる。

その直後、ヒーリーがまたしても加速を見せるけれども、ここはアランブルがしっかりと潰しにいく。

急激なスピードアップにストゥイヴェンは堪らず千切れてしまい、6人での小集団スプリント決着だ!

残り300m、早めに仕掛けたのはルツェンコ、しかし伸びるだけの力が残っていない…。

ルツェンコを躱して先頭に飛び出したのはジー

ただ、テュルジスがその背中を捉えて、更なる加速を見せる!

ピドコックが追い上げるけれども、届かない…!!

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嬉しいワールドツアー初勝利は、なんとツールという最高の舞台で!!

テュルジス、チームに14年ぶりのツール勝利をもたらした!!

ルツェンコの早駆けを冷静に見送り、ジーの背中を捉えた判断はお見事!

プロチーム一筋の30歳、7度目のツール出場で掴んだ大きな栄誉、本当におめでとう!