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【レース感想】ツール・ド・フランス・ファム2022

33年振りの復活!

女子版のツール・ド・フランス、「ツール・ド・フランス・ファム・アヴェック・ズイフト」が開幕!

近年はワンデーレースとして開催されていた女子版のツールが、33年振りにステージレースとして開催という事で、例年より明らかに注目度がアップしている。

自分は普段女子のレースを殆ど見ていないので、そしてちょっとこの時期は忙しい事もあって、このファムは記事を書かない予定だったんだけれども…。

当初の予定より時間が作れそうになったので、簡易版的な感じにはなるけれども、感想記事を書いてみようと方針転換。

正直なところ、女子には全然詳しくないので(有名選手も網羅しているか怪しいぐらいの知識)、ちょっと書く意義としてはどうなんだという思いもありつつ…やってみようかなと。

全然深掘り出来ないとは思うけれども、まあ軽い気持ちで読んでもらえれば…。

 

第1ステージ

記念すべき開幕ステージは、男子の最終ステージと同日開催。

そのコースレイアウトは、シャンゼリゼでの周回コースという最高に素晴らしいもの。

 

パリ近郊からシャンゼリゼを目指す男子とは違い、このファムではいきなりシャンゼリゼでのレーススタート!

81.7kmという短いコースに、中間スプリントポイントが2つと山岳ポイントが1つ詰め込まれている事もあってか、なかなかしっかりとした逃げが決まらない、結構慌ただしい展開に。

逃げては捕まえてを繰り返しながら、最もタイム差を稼いだ逃げでもその差はわずか40秒強ほど。

チーム・ユンボ・ヴィスマやモビスター・チームの牽引により、残り2.4kmで最後の逃げを吸収したメイン集団は、予想されていた通り集団スプリントに雪崩れ込んでいく。

 

ジャンヌダルク像の前を通過して残り1.5km、集団先頭を奪って猛牽引を見せるのは、ヨーロッパチャンピオンジャージを着るエレン・ファンダイク(トレック・セガフレード)。

ただ、エースであるエリーザ・バルサモの前には、ユンボとモビスターの選手が2人ずつ入り込んでいる。

そのままの形で残り1kmを切って、位置取りの為に重要な最終コーナーに突入。

ここでスルスルっと位置を上げてきたのはチームDSM、現役最強のピュアスプリンターであるロレーナ・ウィーベスをしっかりと前へ引き上げる!

残り200m、真っ先に仕掛けたのは「生ける伝説」マリアンヌ・フォス(ユンボ)!

反対サイドからはウィーベスも猛然とスプリント!!

最強のベテランと最強の若手による一騎打ち…!!

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記念すべき第1ステージを制したのはウィーベス!!

間違いなく、スプリント力では現役最強だ!!

いや~、凄まじい伸びだった!

ウィーベスはこれで、なんと今シーズン15勝目!!

今シーズンから完全に覚醒した23歳、ちょっとピュアスプリントでは敵がいなさそうだ。

 

第2ステージ

前日に続いて平坦からの集団スプリント向け…と見せかけて、若干の登り勾配フィニッシュが予想を難しくするレイアウト。

この日の逃げは4人いたけれども、メイン集団が強風を警戒してペースを上げると、なんと残り80km以上を残して逃げを吸収。

その後、しばらくは穏やかな展開で集団は進んでいく。

 

しかし終盤、残り30kmを切った辺りからレースは…荒れる事に。

残り26.5km、残り25km、更には残り22kmと、僅か5kmほどの区間で3度もの落車が発生してしまう。

2度目の落車では、今大会注目選手の1人であるマルタ・カヴァッリ(FDJ・スエズ・フチュロスコープ)が巻き込まれてしまい、カヴァッリはなんとか完走するけれども、その後リタイアを余儀なくされてしまった。

 

それでも、もちろんレースは続いていく。

残り20kmの中間スプリントポイントを通過すると、メイン集団から数人の選手が飛び出す。

現世界王者バルサモ、今年のパリ~ルーベ覇者エリーザ・ロンゴボルギーニ(トレック)、前日ステージ2位に入った「生ける伝説」フォス、キャニオン・スラムのエースであるカタジナ・ニエヴィアードマ、そして新鋭シルヴィア・ペルシコ(ヴァルカー・トラベル&サービス)という超強力な5人が、先行していたマイケ・ファンデルドゥイン(ルコル・ワフー)をあっという間に吸収。

6人となった先頭集団はそのまま横風区間を高強度で踏み続け、後続との差を広げに掛かる!

メイン集団は横風でガッツリと分断した事もあり、協調して先頭を追いかけるだけの力が残っていない。

 

残り1kmからフィニッシュに向けて登りが始まる。

この時点で先頭と後続の差は40秒と、ステージ勝利争いは先頭の6人に絞られた。

真っ先にアタックを仕掛けたのは、バルサモのアシストを受けたロンゴボルギーニ!

ただ、まだフィニッシュまで700m以上、そしてフォス、ニエヴィアードマ、ペルシコの3人は難なく付いてきている。

しばらく誰もなかなか飛び出さない緊張感のある空気の中、残り200mでアタックを仕掛けたのはニエヴィアードマ!

しかし、フォスが冷静に、そして圧倒的な違いを見せて抜き去っていく!!

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「世界最強」の看板に偽りなし!

フォスが貫禄のステージ勝利でマイヨジョーヌを奪取!!

パンチャーとしては、間違いなく世界最強。

これで、通算241勝目…え?

…241?

改めて、とんでもない数字すぎやしないか…。

 

第3ステージ

終盤はシャンパーニュ地方の丘陵地帯を駆け抜け、残り16km地点の3級山岳、残り4kmのボーナスポイントが設定された登り、そして最後も登りフィニッシュと、アップダウンが繰り返されるパンチャーやクライマー向けのレイアウト。

 

やはりレースが大きく動いたのは、残り16km地点の3級山岳。

登りでペースが上がったメイン集団は逃げていた選手を飲み込み、そしてそこから更に数人が抜け出す展開に。

デミ・フォレリング(SDワークス)、リアヌ・リッパート(DSM)の2人が落車で脱落し、先頭はアネミエク・ファンフルーテン(モビスター)、ロンゴボルギーニ、マビ・ガルシア(UAEチームADQ)、アシュリー・モールマン(SDワークス)、ペルシコの5人に。

少し遅れて追いかけていたフォスやニエヴィアードマやセシリーウトラップ・ルドヴィグ(FDJ)を含む追走集団も、残り7kmを切った辺りで合流。

このまま精鋭揃いの小集団での登りスプリント勝負になると思っていたら、残り4kmにあるボーナスポイントの設定された登りで、なんとファンフルーテンが脱落…!?

その後なんとか追いついたけれども、圧倒的な総合優勝候補のファンフルーテン、どうやら食事もまともに摂れないレベルの体調不良らしい…。

 

そんな波乱はありつつ、勝負はやはり登りスプリントの展開に。

残り300m、早めに仕掛けたのはニエヴィアードマ!

ただ、フォスがその背中をぴったりとマーク。

これは…フォスの必勝パターンか。

残り150m、じわじわとモールマンが位置を上げ、そしてその背後からはルドヴィグも猛追!

残り100mを切り、勢いよく伸びるのは…ルドヴィグだ!!

ルドヴィグはそのままフィニッシュラインまで一気に駆け抜ける!!

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FDJの逆襲!!

ルドヴィグは待望のビッグレースでの勝利!!

前日にエースのカヴァッリが離脱した(そしてサブエースのルドヴィグもタイムを失った)FDJとしては、チームを救う大きな勝利だ!

そしてなにより、ルドヴィグの強さ!

フォスに2秒差を付けての勝利とは恐れ入った…!

愛嬌たっぷりのインタビューなど、そのキャラクターのお陰でファンの人気も高いルドヴィグ。

見る者を幸せにするような、特異な才能が間違いなくあるので、是非ここからトップ選手の1人として勝利を重ねていって欲しい。

 

第4ステージ

中盤以降にアップダウンと未舗装路区間が登場する、まるでストラーデ・ビアンケのようなステージ。

個人的には、あまりステージレースにこういうレイアウトを用いて欲しくない気持ちもあるんだけれども…、果たしてどうなるか。

 

この日の逃げは3人いたけれども、未舗装路区間に入るとあえなく吸収。

そしてやはり、荒れた砂利道が選手に襲い掛かる…。

前日勝利のルドヴィグ、総合3位のニエヴィアードマ、総合6位のガルシアと、有力選手も次々とパンクに見舞われてしまう。

特に災難だったのがガルシア。

複数回(少なくとも3回以上?)パンクしただけでなく、なんとチームカーと衝突しての落車という、ショッキングなシーンも…。

大事故にはならなかったけれども、かなり危ないシーンだった。

結局、ガルシアは大きくタイムを失い、総合11位まで順位を落としてしまった。

 

そんな荒れた展開の中、残り23km辺りで隙を見て飛び出したのは、マーレン・ローセル(SDワークス)!

世界選手権個人タイムトライアルで2年連続銀メダルと独走力に長けたローセルは、そのまま一気にリードを拡大させ、独走勝利に向けてひた走る!

メイン集団からは追走を仕掛ける選手も3人ほどいたけれども、ローセルとの差は広がる一方だ!!

 

1分以上のタイム差をキープして残り1kmを通過したローセルは、残り500mを切って後方を確認すると、「信じられない」といった様子で首を振る。

最終コーナーを満面の笑顔で抜け、胸のスポンサーロゴをアピールする余裕を見せながら、堂々のフィニッシュ!!

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ローセルがタイムトライアルスペシャリストとして持ち味を存分に発揮!!

見事な抜け出し、見事な独走での勝利!!

集団が「緩んだ」瞬間を見逃さなかったその勝利への嗅覚。

そして、持ち味である抜群の独走力。

お見事としか言いようがない!

 

第5ステージ

4級山岳が2つにボーナスポイントが設定された起伏が1つと、集団スプリントになりそうではあるけれども、今大会最長の175kmと男子並みの距離を誇るステージ。

 

この日の逃げは4人、許されたタイム差は最大で3分30秒ほど。

メイン集団を牽引するのは、リーダージャージを着るフォス擁するユンボと、スプリンターを抱えるDSMやトレックやヴァルカー・トラベル&サービスといったチーム。

平和なスプリントステージ…かと思っていたら、残り45km辺りで大規模な落車が発生。

メイン集団の割と前方で発生して数十人が巻き込まれたこの落車で、この日の優勝候補の1人であるエマセシル・ノルスゴー(モビスター)が無念のリタイアに…。

今大会、ちょっと落車が多いのは気になるところだ…。

 

残り3kmを切って、逃げ残っていた先頭2人が吸収されると、集団は一気にスプリントモードに。

集団先頭はトレックがファンダイク、ロンゴボルギーニ、バルサモと鉄壁の並び、DSMもしっかりとアシスト選手がエースのウィーベスを前方にエスコート。

少し後方にいたように思えたフォスも、アシストが上手く前方へと引っ張り上げて来る。

残り1.6km、180度に近いヘアピンカーブで、各チームの隊列が一旦乱れる。

先頭は相変わらずファンダイク、そしてその背中にはフォスが張り付くという、なかなかどう動くのか読めない格好に。

残り1km、ファンダイクはまだ牽引を続行、その後ろも変わらずにフォスのまま、そしてウィーベスがじわじわと位置を上げて来る。

ウィーベスの背後ではバルサモとロッタ・コペッキー(SDワークス)が激しい位置取り争いを見せる。

コペッキーが行き場を失って下がるとほぼ同タイミングで、先頭の牽引はファンダイクからロンゴボルギーニに交代。

そのまま最終コーナーに突入…って、えぇ~!?

ロンゴボルギーニがここでコースミス!?

ただ、意外にも大きな混乱は発生せず、他の選手はそのまま正規のルートでフィニッシュに向かっていく。

牽引役が急にいなくなった事で少し緩んだ集団は、微妙に牽制のような雰囲気を見せながら残り300mを通過。

残り250m、フォスとウィーベスがほぼ同時にスプリントを開始!!

ウィーベスがフォスを突き放して先頭に飛び出す!!

そのまま誰も横に並ばせない!!

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スピードが違いすぎる…!!

文字通り飛び抜けたスプリント力で、ウィーベスが今大会2勝目!!

別に圧倒的有利な状態からスプリントを開始した訳でもないのに、誰も横に並ばせないとは…。

なんなら、並ばせないどころか後ろを千切りかけてるし…。

破格なそのスピードは、本当にライバルがいないレベルかもしれない。

 

第6ステージ

4級・4級・3級・4級とカテゴリー山岳が4つ登場し、細かいアップダウンが続くレイアウト。

結局は集団スプリントになる気がするけれども、登りで「絞り込み」があるかもしれない感じか。

 

逃げ切りの可能性も見いだせるレイアウトのため、今大会で最大となる14人の逃げ集団が形成される事に。

ただ、主にUAEがコントロールするメイン集団は、タイム差が2分を越えないようペースメイクを行っている。

メイン集団に動きがあったのは、残り28kmに登場するボーナスポイントが設定された起伏。

ピュアスプリンターを振るい落とそうと、ペースアップが図られる。

ただ、ウィーベスを筆頭とした登りが苦手な選手も脱落せずに頂上を通過していく。

と思った矢先、そこからの下りでなんとウィーベスとコペッキーが落車してしまう。

コペッキーがメイン集団に復帰できた一方で、ウィーベスは大きく遅れながらも何とか完走…したんだけれども、そのままリタイアとなってしまった。

 

ここまでのステージでも度々牽引を行ってきたファンダイクが献身的な働きを見せているメイン集団は、残り5.3kmで逃げを全て吸収し、スプリントモードへ。

残り3km、先頭を固めるのはユンボのトレイン、その最後尾はもちろんエースのフォスと万全の態勢。

残り2.5kmで前方へ上がってきたのはトレックの隊列、またしてもファンダイクが素晴らしい働きでバルサモを引き上げている。

残り2km、先頭はユンボのアシスト選手、その後ろにファンダイク、フォス、バルサモと言う順番、更には先ほど落車していたコペッキーも横から上がってきている。

残り1km、またしても先頭はファンダイク、その後方にフォス、コペッキー、バルサモと続き、ここでロンゴボルギーニも位置を上げてきた。

残り500mを切ると、ロンゴボルギーニがバルサモを引き連れて一気に先頭へ!

しかし、ここでフォスがファンダイクの背中から離れ、絶妙なタイミングでロンゴボルギーニの背中に乗り換える!!

フォスとバルサモがロンゴボルギーニの背中を分け合うような格好から、残り200mを切った辺りでフォスが発射!!

コペッキーやマルタ・バスティアネッリ(UAE)も追い縋るけれども、フォスが強い…!!

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フォスが上手さと強さを見せつけた!!

貫禄の今大会2勝目!!

常に2~3番手の位置をキープして脚を温存し、そして勝負所で見せたファンダイクからロンゴボルギーニに乗り換える抜群の判断!

そして当然、ウィーベス不在ならトップクラスのスプリント力。

上手くて、強い。

勝ち続けるのも納得の勝ち方だった。

 

第7ステージ

いよいよやってきた、本格的な山岳ステージ2連戦。

まずは、1級山岳を3つ超える…「長い距離の登坂力」が問われるこのステージ。

 

J SPORTSでの中継開始前から、ツイッターのタイムラインが何だか騒がしい。

…え?

最初の1級山岳から、ファンフルーテンが飛び出している?

反応できたのはフォレリングだけ…?

「どうやって抜け出したの?」と思って調べたら…単純にペースアップして無理やり抜け出した!?

なんじゃそりゃ…。

ここまで深刻な体調不良で総合8位(1分28秒遅れ)と出遅れていたけれども…。

圧倒的な総合優勝の本命と目されていたファンフルーテンは、ここから更に牙をむく。

続く2つ目の1級山岳、山頂まで1kmの辺りで加速すると、フォレリングも千切ってしまう。

いやいや、ちょっと待ってくれ…。

フィニッシュまで残り約62km、独走するつもりか…?

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総合系最強の名を欲しいままにするファンフルーテン、常識もライバルも置き去りにして、マイヨジョーヌに向けての一人旅を開始…!!

 

総合首位ながらクライマータイプではないフォスは仕方がないとして、千切られたフォレリング、単独で追走を試みたロンゴボルギーニ、そしてその他大勢のライバル達との差を、ファンフルーテンは容赦なく広げ続ける。

もはや、マイヨジョーヌを奪うかどうかが焦点ではなく、このステージで実質総合優勝を決めてしまうかどうかが問題になってきた。

そして迎えたこの日最後の1級山岳グラン・バロン。

突入時点でフォレリングとのタイム差は2分10秒ほど、そしてその差は…登坂区間で更に広がっていく。

これが、女王の力。

暴力的とも言えるほどの登坂力と独走力で、予定通り玉座を…マイヨジョーヌをその手に収める。

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62km独走という衝撃的な走り!!

ファンフルーテンが大逆転でマイヨジョーヌを獲得!!

「圧倒的な独走力が武器」という情報は知っていたけれども、ここまで飛び抜けているとは…。

これで、総合2位のフォレリングとの差は3分14秒と、翌第8ステージでよっぽどの事が無い限りは、そのまま総合優勝だ。

 

第8ステージ

最終ステージは、男子でも第7ステージで登場したラ・シュペール・プランシュ・デ・ベルフィーユへとフィニッシュする、これまた登坂力が厳しく問われるレイアウト。

フィニッシュ直前に登場する最大勾配はなんと24%、更には未舗装路区間が選手を苦しめる。

 

中々逃げが生まれない展開が続き、やっと10人の逃げが形成されたのは中盤の2級山岳での事。

その後、メイン集団ではファンフルーテンがパンクなどで計4度のバイク交換を余儀なくされる展開に。

そのバイク交換の際や、それ以外の区間でも総合2位のフォレリングを中心としたペースアップはあったけれども、ファンフルーテンは問題なくそれらを封じ込める。

 

先頭集団は、メイン集団と30秒ほどのタイム差で注目のラ・シュペール・プランシュ・デ・ベルフィーユに突入。

残り6km、モビスターは逃げに乗っていた選手がメイン集団に降りて来て、ファンフルーテンのためにペースアップを敢行。

この動きでメイン集団全員を置き去りにしたファンフルーテンは、残り5.5kmからはアシストの力を借りずにそのまま加速!

逃げ残っていたガルシアも軽々と抜き去り、前日に続いて独走を開始…!!

強い…!

強すぎる…!!

フォレリングも必死の表情で追走しているけれども、この日もその差は広がる一方だ。

 

頂上付近に登場する20%を越える勾配も、そして未舗装路も、ファンフルーテンの踏みを緩める要因にはならない。

むしろ、ライバルとの差が更に広がっていくほど、ファンフルーテンはこの日も圧倒的だ。

カメラモトが転倒してしまうほどの勾配を力強いペダリングで乗り越えた先に、遂に見えてきた栄光のフィニッシュラインへ、笑顔で飛び込んでいく!!

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ファンフルーテン、前日に続き圧倒的な力の差を見せつけてのステージ勝利!!

そして、ツール・ド・フランス・ファム初代総合優勝を掴み取った!!

本当に、ただただ圧倒的だった。

大会序盤は体調不良に苦しんでいたとは信じがたい、圧倒的な力の差だった。

来シーズン限りでの引退を表明しているファンフルーテンが、その最強の力をしっかりと示して総合優勝に輝いたのは、素晴らしい事だと個人的には思う。

現役生活の最終盤で、実績と実力に見合ったものを手にする事が出来て、本当に良かったと思う。

おめでとう、ファンフルーテン!!

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順当な結果

改めて、最終結果を確認。

 

総合優勝:アネミエク・ファンフルーテン(モビスター・チーム)

総合2位:デミ・フォレリング(SDワークス)

総合3位:カタジナ・ニエヴィアードマ(キャニオン・スラム)

ポイント賞:マリアンヌ・フォス(チーム・ユンボ・ヴィスマ)

山岳賞:デミ・フォレリング(SDワークス)

ヤングライダー賞:シリン・ファンアンローイ(トレック・セガフレード

チーム総合賞:キャニオン・スラム

 

こうやって振り返ると、ファンフルーテンがステージ2勝を挙げて総合優勝、フォスもステージ2勝を挙げてポイント賞と、「最強」の2人がしっかり結果を残したと言えると思う。

波乱が少なく順当な結果に落ち着いたのは、初回大会という事を考えれば、個人的にはそれでよかった気がする。

ツールという舞台で強者がしっかり強者らしく結果を残すのは、恐らく大きな意義がある。

もちろん、意外な選手の勝利や予想外の逃げ切りなんかも面白いんだけれども、それはまた次の機会の楽しみにとっておこう。

 

一つ残念だったのは、落車が目立ってしまった事。

選手間の実力差なんかが要因として挙げられているけれども、今後その辺りがどのように変化していくかというのは、注目していきたい。

ただ、それでも選手たちは笑顔を振りまきながら、走る喜びを表現しながらレースを続けてくれていた。

特に、最終ステージのフィニッシュ地点、激坂を経てのフィニッシュなので相当苦しいはずなのに、どの選手も素晴らしい笑みを浮かべながらフィニッシュしていたのは、本当に印象的だった。

それだけ、「ツール・ド・フランス」という名前は偉大であり、このツール・ド・フランス・ファムが開催された事が、女子選手にとっては本当に大きな意味があったのだと、改めて感じさせられた。

 

色々と書いてきたけれども…見ていてレースを普通に楽しめたというのが、率直な感想ではある。

自分は今まで、あまり女子のレースを積極的に見てはいなかったんだけれども、今回で少し選手の名前も覚えられたし、今後はもう少し見る機会が増えるかもしれない。

ただ、やっぱり全体への理解度はまだまだ低いので、感想記事を書くのはちょっと気が引ける部分もあったり…。

まぁ、あまり深く考えすぎずに、スケジュールに余裕があって「書きたい」と思えたらまた書こうかな、ぐらいの自然体でやっていこうと思う。

 

それでは、また!!

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