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【レース感想】ツール・ド・フランス2020 第6ステージ

ヴィノクロフ大佐ー!やりましたよー!

フラットな前半から、終盤には1級山岳を超えてのフィニッシュとなるこの第6ステージ。

スプリンターには1級山岳が厳しく、尚且つその1級山岳がフィニッシュ地点ではないために総合勢の動きも少なそうで、まさかの逃げ無しだった前日(【レース感想】ツール・ド・フランス2020 第5ステージ - 初心者ロードレース観戦日和)と違い、序盤から8人の逃げが形成される。

これがまたいいメンバーで、

  • ニコラス・ロッシュ(チーム・サンウェブ)
  • グレッグ・ファンアーヴェルマート(CCCチーム)
  • アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ・プロチーム)
  • ヘスス・エラダ(コフィディス
  • ニールソン・ポーレス(EFプロサイクリング)
  • ダニエル・オス(ボーラ・ハンスグローエ)
  • エドワルド・ボアッソンハーゲン(NTTプロサイクリング)
  • レミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ

今ツール初の逃げ切り勝利が狙える強力な選手が集まり、一時はメイン集団に6分以上の差を付ける程のハイペースで順調に逃げ続ける。

 

一方のメイン集団は予想外のマイヨジョーヌ獲得となったミッチェルトン・スコットが落ち着いてコントロール

中間スプリントでは、こちらもこの日からマイヨヴェールを身に纏うサム・ベネットがライバルのペテル・サガンより先着し、僅かではあるが着実に差を広げていく。

 

逃げ集団が1級山岳に入る頃には、直前の3級山岳でペースアップしたメイン集団との差は2分台にまで縮まってきた。

あれ?

もしかして、メイン集団の動きが活発になったら逃げ切れるかまだ分からない…?

このままではまずいと、逃げ集団はカヴァニャがペースアップを仕掛け、ボアッソンハーゲンやオスのような登りが苦手なメンバーが遅れ始める。

更にはルツェンコが高速ペースで刻み、逃げ集団は散り散りになっていく…!

山頂の5kmほど手前に差し掛かるとポーレスがアタックを見せるも、ルツェンコはしっかり反応。

逆に直後の急勾配区間でルツェンコがペースを上げ、ポーレスが遅れていく…。

ルツェンコはそのまま単独で山頂を通過し、残りのイージー区間を勝利に向けて独走開始!

エラダが粘り強く追いかけてくるもルツェンコはそのまま快走を続け、余裕をもってフィニッシュ!

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自身初となるツールでのステージ勝利!

彼の祖国カザフスタンにとっても、この日チームカーからサポートしていたヴィノクロフGM以来10年ぶりとなる久々の歓喜の瞬間!

レース後にはヴィノクロフGMの的確なサポートへの感謝を述べていたルツェンコ。

チームのGM、そして母国の英雄であるヴィノクロフからの後押しを受けての見事なステージ勝利、おめでとう!

 

一方のメイン集団は、1級山岳でも目立った動きは特に無し。

フィニッシュ手前では、前日にペナルティによる失意の首位陥落となったジュリアン・アラフィリップが意地のアタックで1秒だけ取り戻す熱さを見せてくれた。

たとえマイヨジョーヌを失っても、やっぱりアラフィリップの熱い走りは素晴らしい!

今後のステージでもガンガン走ってくれ~!