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【レース感想】リエージュ~バストーニュ~リエージュ2021

白熱の春のクラシック最終戦

アルデンヌ・クラシック3戦目、「ラ・ドワイエンヌ(最古参)」ことリエージュ~バストーニュ~リエージュ

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春のクラシックシーズンの締めくくりとなるこのレースには、もちろん豪華メンバーが集結!

主な優勝候補はこんな感じ。

他にも、マクシミリアン・シャフマン(ボーラ・ハンスグローエ)、ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ)、ヤコブ・フルサン(アスタナ・プレミアテック)、マイケル・ウッズ(イスラエル・スタートアップネーション)など、丘陵レースに強い選手がしのぎを削り合う。

そして自分の予想はこちら。

ポガチャルとヒルシという2枚看板を抱え、脇を固めるメンバーもかなり強力なUAEが強いと判断して、そしてヒルシはまだ本調子ではない可能性がある気がしたのでポガチャルを本命に据えてみる。

スプリント勝負になった場合も、少なくともログリッチ以上の力があるので、アラフィリップやバルベルデに勝つ可能性も充分にあるでしょ。

そして、ここまでアムステルゴールドレースフレッシュ・ワロンヌと優勝予想が的中しているので、まさかのアルデンヌ・クラシック3連戦全問正解となるか、少しだけドキドキしていたり…。

 

秋開催で寒そうだった昨年とは打って変わって、穏やかな好天の下でレースはスタート!

この日の逃げは7人、折り返し地点でのメイン集団とのタイム差は8分ほど。

メイン集団はドゥクーニンク、ユンボUAEといった優勝候補を抱えるチームがコントロールして、厳しいアップダウンが連続する後半へと突入していく。

 

メイン集団で最初の動きがあったのは残り83km。

ルイスレオン・サンチェス(アスタナ)の早めのアタックをきっかけにして、フィニッシュまでまだ距離はあるものの活発なアタック合戦の様相を呈してくるという、少し意外な展開に。

フィリップ・ジルベール(ロット・スーダル)やグレッグ・ファンアーベルマートAG2Rシトロエン)といった大物選手もアタックを仕掛ける姿勢を見せるけれども、さすがに先行は許されずに集団に引き戻されてしまう。

 

残り37kmから始まる「コート・ド・ラ・ルドゥット」で、テイオ・ゲイガンハート(イネオス)が強力なペースアップを図る。

一旦集団が分裂したかにも見えたけれども、遅れた集団も残り30km辺りで何とか合流に成功。

ただ、このふるい落としでかなり人数は絞られてきた。

イネオスは攻撃の手を緩めず、残り24kmから始まる「コート・ド・フォルジュ」でゲイガンハートに続いてアダム・イェーツが集団を牽引。

逃げを吸収して、そしてメイン集団の絞り込み…どころかまたもや集団が分裂、アラフィリップやログリッチはなんと後方に取り残されている!?

そんな混沌とした状況の中、イネオスはリチャル・カラパスが残り21.5km地点でアタックを仕掛けて抜け出しに成功!

2019年のジロ・デ・イタリア覇者カラパス、登坂力だけではなくある程度の独走力も備えているので、逃げ切りもありえるかも…?

 

一気に20秒以上のリードを築き、カラパス、そしてイネオスが圧倒的有利の展開。

残り19km、カラパスがダウンヒルで空気抵抗を減らそうと体勢を低くする…って、あ…!!

サドルではなくトップチューブに跨っている…!?

4/1からのルール改正で禁止となっている「スーパータック」をやってしまったカラパスは、レース後に失格処分に…。

一瞬でやめたし、その後はやらなかったのを見るに「うっかり」だとは思うけど、カラパス痛恨のミステイク…。

 

分裂していた追走集団はカラパスを追いかける展開の中で再度合流し、先頭のカラパス(もう失格だけど…)から20秒程遅れて最大の勝負所である「コート・ド・ラ・ロッシュ・オ・フォーコン」に突入していく。

メイン集団はダヴィデ・フォルモロ(UAE)が牽引してカラパスを吸収。

そして頂上まで残り僅か、アタックを仕掛けたのはウッズ!

このウッズのアタックに付いていけたのは、ポガチャル、アラフィリップ、バルベルデダヴィド・ゴデュ(グルパマFDJ)の4人のみ!

積極的な仕掛けを見せていたイネオスは誰も反応できず、そして前年優勝のログリッチも付いていけないという、意外な展開に!!

追走集団ではログリッチ、フルサン、クフィアトコフスキなどが何とか追いつこうとペースアップを図るも、UAEヒルシとフォルモロにマークされてしまいペースが上がらない。

対する先頭集団は途中からしっかりと先頭交代して一定のペースを保ち、タイム差は少しずつ広がっていく…!

 

残り2kmを切っても依然タイム差は30秒、逃げ切りを確信した先頭集団では牽制、位置取り争い、様子見のアタックなど、フィニッシュに向けてボルテージが上がっていく。

アラフィリップとバルベルデはお互いの後方に付きたいのか、もの凄く意識し合っているのがよく分かるな…。

残り1km、最終コーナーの手前で5人が横一列に並ぶというもの凄い牽制合戦を見せ、そしてコーナーを抜けて出来上がった隊列は先頭からバルベルデ、ウッズ、ゴデュ、アラフィリップ、ポガチャルの順

向かい風の中、先頭のままスプリントを仕掛けたくないバルベルデがペースをかなり落とすも、他の選手もやはり頑として前には出ず、隊列は変わらない。

フィニッシュ地点はもう目の前、しかし後方には追走集団の姿も見えてきている!

追走集団から抜け出して先頭に迫る3人は、ヒルシ、ティシュ・ベノート(チームDSM )

、バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)と、いずれもパンチ力のある危険な存在だ!

残り200m、追いつかれないギリギリまでこらえて、スプリントを開始したのは先頭のバルベルデ

もちろん残りの4人も一斉にスプリントを開始する!!

バルベルデが粘るも、やはり先頭で風を受け続けたのが厳しいのか伸びが足りない!

残り100mを切って、先頭に飛び出してきたのはアラフィリップ!

しかし、その大外からポガチャルが猛然と加速!!

ポガチャルがアラフィリップに並ぶ!

そしてフィニッシュライン直前、ポガチャルが僅かに前に出る!!

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激戦のスプリントを制したのはポガチャル!!

昨年の21歳でのツール・ド・フランス制覇に続き、22歳でのモニュメント初制覇!!

いや~、やっぱり規格外すぎる。

2019年のブエルタ・ア・エスパーニャ総合3位、昨年のツール総合優勝、そして今年もここまで圧倒的な内容で勝ちまくりからの、モニュメント優勝。

なんというか、もう既に伝説だよ、彼は。

また、今回の勝利はチームメイトの働きが素晴らしかった事も忘れてはいけないと思う。

フォルモロの集団牽引による絞り込み、フォルモロとヒルシの追走阻害、そしてバルベルデにあのタイミングでのスプリントを選択させたヒルシの飛び出しなど、UAEは見事なチーム力を見せてくれた。

これまでは単騎での奮闘が目立っていたのに結果を残してきたポガチャルが、強力なチーム力も得るとなると、更に手を付けられなくなる可能性もありそうだな…。

 

惜しくも2位に終わったアラフィリップも、「今シーズンはイマイチかも?」なんて言われる中で、フレッシュ・ワロンヌを優勝してリエージュ~バストーニュ~リエージュも2位に入るのは流石というか、やっぱり自分の勝負所にしっかり合わせられる選手なんだと思う。

2019年ツールのような「スーパー・アラフィリップ」はさすがに出来すぎというか、あれを求めてしまうと「不調に見える」事もあるのかもしれないけれども、それでもアラフィリップはやっぱりスーパースターだなと、今回のアルデンヌ・クラシックで改めて実感できたのは嬉しいね!

 

3位に入ったのは、先頭のメンバーではスプリントの分が悪いと思っていたゴデュ!

結果論で語れば、向かい風の中で3番手の位置からスプリントする事ができたのが功を奏したのかもしれない。

ただ、最終コーナー付近で何とか抜け出すチャンスを窺う様子もあったし、そもそもこの長丁場のレースの最終スプリントで力を振り絞ったのだから、素直に素晴らしい走りだったと思う。

そして、表彰台に登れたことで満面の笑みを見せる姿は、最高だったぞ!

 

 

春のクラシックシーズンの締めに相応しい、もの凄く面白いレースだった!

いやぁ~、今年のベストレース候補がまた一つ増えてしまったなぁ。

早めのアタック合戦、イネオスの積極的な攻撃、「コート・ド・ラ・ロッシュ・オ・フォーコン」での登坂力勝負、そして色々な駆け引きを経てのスプリント勝負と、本当に盛りだくさんな内容で、大満足!

 

 

そして、今回の予想は…

本命:ポガチャル → 優勝!

対抗:アラフィリップ → 2位

穴:ログリッチ → 13位

大穴:バルベルデ → 4位!

 

ポガチャルの優勝が的中!!

更には対抗のアラフィリップが2位、大穴のバルベルデが4位と、ログリッチ以外は完璧な内容!

そしてこれで、なんとアルデンヌ・クラシック3連戦の優勝予想が全的中という、まさかの結果に!!

アムステルゴールドレースの予想

フレッシュ・ワロンヌの予想

しかも、どのレースの予想も優勝(本命)以外も相当いい線いっているという、かなりビックリ、そしてもちろん嬉しい、そんな1週間だった…。

流石に今回は「出来すぎ」だとは思うけれども、予想は当たらなくても楽しいので、今後も基本的にワールドツアー(+α)では予想をやっていくよ~。

 

それでは、また!

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