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【レース感想】ツール・ド・フランス2022 第13ステージ

元世界王者の強さよ!

公式には一応平坦カテゴリーながら、結構アップダウンがあって逃げ切りもあり得そうなステージ。

ワウト・ファンアールトを擁するチーム・ユンボ・ヴィスマが「狙えば」スプリントになる可能性が高いだろうけれども、色々な意味で(マイヨジョーヌをのヨナス・ヴィンゲゴー抱え、そしてマイヨヴェール争いも大差なので)無理して狙わない可能性が高いから、果たしてどうなるか…。

 

逃げ切りの可能性も見えるという事で、アクチュアルスタート直後から活発なアタックが繰り返される展開に。

そんな中、抜け出したのはフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)、シュテファン・キュング(グルパマFDJ)、マッテオ・ヨルゲンセン(モビスター・チーム)の3人。

え、ガンナとキュングという世界屈指のタイムトライアルスペシャリスト2人に、売り出し中の若手オールラウンダーであるヨルゲンソンとか、人数は少ないけどちょっと強すぎない…?

このまま行きかねないとも思ったけれども、マッズ・ピーダスンとクイン・シモンズのトレック・セガフレード勢、フレッド・ライトバーレーン・ヴィクトリアス)、ユーゴ・ウル(イスラエル・プレミアテック)の4人がブリッジに成功。

追加合流組も強者揃いで、結果的にかなり力のある7人の先頭集団が形成される事に。

 

追いかけるメイン集団を牽引するのは、スプリントに意欲を見せるアルペシン・ドゥクーニンク、ロット・スーダル辺り。

強力すぎる逃げをあまり離してはいけないと、最大で2分30秒ほどのタイム差しか許さない構えだ。

しかし、残り72km辺りの高速コーナーで、トラブルが発生。

メイン集団の前方で落車が発生、落車したのはロットのエース、ユアンだ…。

ひざを痛めた様子のユアンは、なんとかレースに復帰したけれども、とてもスプリントに加われる状態ではない。

結果、ロットは集団の牽引をしなくなり、メイン集団を牽く他のチームの負担が増す事に…。

 

ロット離脱のしわ寄せが行ったアルペシンは、やはり想定よりも速いペースでアシストを減らして牽引を続行するのが難しくなると、代わりに前に出てきたのはチーム・バイクエクスチェンジ・ジェイコ。

ただ、バイクエクスチェンジに力を貸すようなチームは現れず、これまた結構苦しい展開に。

先頭とのタイム差が…縮まらない。

残り13.5km、遂にバイクエクスチェンジもアシストを使い果たし、逃げの吸収を諦める。

この日のステージ勝利は、逃げている6人(途中でシモンズは脱落)で争われる事に。

 

追手が諦めたとの報を受けてか、先頭で動きがあったのはメイン集団が脚を緩めた直後の残り12.5km。

元世界王者、ピーダスンがアタック!

この動きに付いていけたのは、ライトとウルの2人のみ。

取り残された3人は既に脚が残っていないのか、タイム差は徐々に広がっていく…!

 

多少アタックなんかの動きもありつつしっかりと協調した先頭の3人は、残り10kmで15秒だった追走とのタイム差を、残り5kmで25秒、そして残り2kmで30秒強と、追いつくのが難しい大きさに拡大。

残り1kmを切ると少しペースを緩めて、各々がフィニッシュスプリントに備える体勢だ。

先頭はウル、続いてスプリント力では圧倒的に有利なピーダスン、そして最後尾にライトの並びで、静かにフィニッシュまでの距離を減らしていく。

残り300mの最終コーナーを抜けると、ピーダスンがスプリントを開始!

一気に先頭に躍り出ると、圧倒的なスピードの差を見せつけて、そのまま後ろの2人との差を広げる!!!

最後はガッツポーズをする余裕すらある、圧巻の勝利!!

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これが元世界王者の実力!!

ピーダスンが格の違いを見せつけて、自身初となるツールでのステージ勝利!!

逃げに合流する判断、自らレースを動かす積極性、そして圧巻のスプリント。

いや~、流石の一言だ。

ピーダスンはこれで、世界選手権に続いてツールのステージを獲った訳で…、次は主要ワンデーレース、もっと言えばモニュメントとかも狙って欲しいな。

2018年にはロンド・ファン・フラーンデレンで2位に入っているから、勝機は十分にあるはずだ。