勢力図に変動あり…?
昨日(2025年2月19日)、総合系選手のランキングをアップしました。
という事で続いては、当然スプリンター編!
それでは早速いきましょう、ランキングはこちら!
昨年と違い、Aランクに3人いる混戦模様になっています。
Aランク:3強によるハイレベルな争い
「1強」だった昨年と違い、3人をこのランクに入れてみました。
2024年は前年ほどの無双っぷりでは無かったフィリプセンですが、ツール3勝にミラノ~サンレモ優勝と、Aランク評価は揺るぎようがない結果と内容でした。
メルリールはジロ3勝を含む17勝と、年間を通してかなりハイレベルな活躍を見せてくれました。
ジロで3勝して2年連続ポイント賞を獲得したミランも、その継続性と成長度合い、そしてハマった際の手の付けられなさは十分にAランクに値するでしょう。
Bランク:ここが一番迷ったかも
前年と同じように、登れるスプリンターの扱いは難しかったです…。
- オラフ・コーイ(ヴィスマ・リース・アバイク)
- ワウト・ファンアールト(ヴィスマ・リース・アバイク)
- マッズ・ピーダスン(リドル・トレック)
ジロでグランツール初勝利を飾ったコーイは、年間8勝ながらワールドツアーで6勝という内容の濃さも評価して、Bランクに上げました。
ケガもあり不完全燃焼の印象も強かったファンアールトですが、3勝を挙げたブエルタでの結果と内容、そしてツールで上位フィニッシュを連発した安定感は評価するべきでしょう。
現役屈指の登れるスプリンターという立ち位置を完全に確保したピーダスンも、年間を通して素晴らしい安定感でした。
Cランク:マイヨ・ヴェールの扱い
上位2ランクを普通に食ってしまう可能性のある、実力派と呼んで差し支えのない選手たちですね。
2年連続でブエルタのポイント賞を獲得したグローブスですが、ジロでメルリールとミランに歯が立たなかったのを考慮してCランクです。
コーイと並ぶ期待の若手であるデリーは、初めて出場したツールでの勝利こそ挙げられませんでしたが、ワンデーレース適性の高さを見せているのは面白いポイントです。
フルーネウェーヘンはツールで1勝を挙げたのはいいのですが、他にワールドツアーでの勝利はなく、年間6勝という数字も期待に応えたとは言い難いです。
ツールでステージ3勝を挙げてポイント賞を獲得したギルマイですが、個人的にはまだスプリンターとしての評価を確立したとは言い難いと思っているので、迷いながらもこの位置です。
Dランク:実績のあるベテランが多数
この位置に、既に実績はあるけれども調子を落としている選手が多く入りました。
- フェルナンド・ガビリア(モビスター・チーム)
- ファビオ・ヤコブセン(チーム・ピクニック・ポストNL)
- サム・ベネット(デカトロン・AG2R・ラ・モンディアル)
- フアン・モラノ(UAEチームエミレーツ・XRG)
- アーヴィッド・デクライン(チューダー・プロサイクリング・チーム)
- パスカル・アッカーマン(イスラエル・プレミアテック)
気が付けば総合系チームのモビスターで3年目を迎えるガビリア、ジロもツールも惜しいところまではいきましたが、勝利にはあと一歩届きませんでした。
奇跡の生還から、一時期はフィリプセンとの2強時代を築くような勢いがあったヤコブセンですが、2024年は1勝のみと寂しい数字に終わってしまいました。
サム・ベネットは昨年のダンケルクやつい先日のプロヴァンスで「固め打ち」を決めていますが、ワールドツアーでの勝利は2022年のブエルタ以降ありません。
ガビリアと同じように総合系チームで奮闘を見せるモラノですが、こちらも惜しいところまではいけても、なかなか勝ち切れないシーンが目立ちます。
「遅咲きの成長株」であるデクラインは、パリ~ニースでワールドツアー初勝利を挙げるなど、30歳にしてキャリアが上向いてきました。
ツールで上位フィニッシュを連発したアッカーマンですが、これまたなかなか勝利を上げられず、完全復調とは程遠いような印象です。
Eランク:もっと勝ってほしいんだけれども…
高い能力を評価されながらイマイチ勝ち切れない、そんな選手が並んでいます。
- マライン・ファンデンベルフ(EFエデュケーション・イージーポスト)
- フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス)
- カレブ・ユアン(イネオス・グレナディアーズ)
- アルノー・デマール(アルケア・B&Bホテルズ)
- ブライアン・コカール(コフィディス)
- アルベルト・ダイネーゼ(チューダー・プロサイクリング・チーム)
2年連続でワールドツアーでの勝利を挙げるなど、着実な成長を続けてきたファンデンベルフは、派手さは少ないながらもまだまだ成長が期待できそうです。
実力派なのは間違いないもののグランツール未勝利のバウハウス、今年こそは待望の瞬間が訪れるでしょうか。
バリバリの総合系チームであるイネオスへと衝撃の移籍をしたユアンは、近年の大不振を払拭するためにどのような走りを見せるのか注目です。
アルケア移籍後は成績が落ち込んでしまっているデマールですが、ここから巻き返すことは出来るでしょうか。
平坦スプリントではなかなか厳しい雰囲気もあるコカールは、登りの絡んだレイアウトになんとか活路を見出したいところです。
ジロと好相性のダイネーゼですが、昨年は惜しくもジロで勝てなかったので、今シーズンはどうなるのか注目しています。
若手の奮起に期待!
昨年もそうでしたが、D~Eランクに「過去に大きな実績を残しているけれども調子を落としている選手」が多く入るのが、スプリンターランキングの特徴だと思います。
総合系だと、逆にD~Eランクは「台頭し始めた期待の若手」が多く入るのですが…。
エース交代などが割と起こり得る総合争いと比べて、スプリンターは若手にチャンスが回ってきにくいのかもしれませんね。
ベテランの復活や奮起ももちろん盛り上がるのですが、次世代を担うような、見ていて期待感でワクワクするような若手スプリンターがもっと出てくると、より面白くなる気がします。
総合系編と同じように、「この選手を忘れている!」や「この選手がこのランクなのは変じゃない?」などの意見があれば、ぜひ気軽にコメントやXでのリプで教えて下さい。
そういった議論ややり取りをするのが、個人的にはかなり楽しいんですよね~。
総合系編と合わせて、このランキング記事が少しでもロードレース観戦を楽しむ助けになれば幸いです。
ここから本格的に幕を開けるロードレースシーズン、みんなで楽しんでいきましょう!
それでは、また!!